職人の変化(多能工)
近年人材不足解消や作業の効率化をはかるため、注目を集めている多能工について説明してみたいと思います
ページリスト
・多能工とは
・職人の世界で多能工化が行われるようになった理由
・多能工のデメリット
・私も多能工であった
多能工とは
1人の職人が複数の作業や業務を行うことをいいます
多様な職種の技能を取得した作業者のことです
職人の世界で多能工化が行われるようになった理由
1・人手不足解消
2・作業の効率化をはかる
3・経費の削減
1・人手不足解消
職人の世界では高齢化が進み、若手の人材確保が難しくなってきています
それに追い討ちをかけるように、2020年東京オリンピック開催が決まり、建設ラッシュとなり人手不足の解消化をはかる為に多能工化がはかられているようです
2・作業の効率化をはかる
近年、リノベーション(リフォーム)がブームとなっています
リノベーションを行うためには、大工、左官、設備、電気、水道など、多くの業種が入り作業を順次、行っていきます
その際に、1業種の作業が遅れてしまうと全ての業種に影響をあたえます
例えば
大工さんが壁のパネル張りが半日遅れた為、クロス(壁紙)屋さんが半日作業が行えなくなってしまった
ここでの影響は大きく、クロス屋さんは次の日の予定をキャンセルし、半日の仕事をしなくてはいけません
つまり、1日分の仕事を2日かけて行うことになってしまったのです
これでは作業の効率化が悪いため、パネル張りから、クロス張りまで全て行える多能工の需要が高まり、注目されているというわけなのです
3・経費削減
多くの業者が入ると経費がかさみ、金額が上がってしまいます
理由は、上記でも例に出したように、作業が行えないなどのロスが出てしまうということです
その際に多能工の職人ですと、自分で全て行うため、早く作業が終われば次の作業に取りかかることができます
また、作業が遅れてしまっても、自分で調整をすることができます
お客様にとっても、職人にとっても経費の面ではメリットは大きいでしょう
多能工のデメリット
多能工には多くのメリットがある反面、デメリットもあります
それは、広く浅い経験と知識ということです
1つの業種で作業を行う職人は、経験も知識も豊富にあります
しかし多能工ですと、日々様々な作業を行うため、得意な業種、不得意な業種がでてきます
見た目には一見わからない小さな部分でも、その道のプロ仕事と多能工の仕事では差が出てしまうおそれがあるということです
私も多能工であった
私は多能工という言葉を知りませんでした
その言葉を調べるうちに、自分も多能工なのだと気がつきました
仕事内容
私は庭師の仕事をしています
主に庭の剪定や庭づくりです
私の業務は、図面を書いて家の庭や外構の設計を行います
庭木や植物を植栽するのはもちろんのこと、ブロック積みから土間コンクリート、フェンス、石張りの作業を行います
また、庭木の剪定や草刈り、メンテナンスも行います
多能工だと思った理由
私は、家の外回りに関して、全て行えるようになれたらと思っていました
理由としまして
家の外回り全てを、任せられる職人が毎年庭木の剪定すれば、お客様にメリットがあるとおもったからです
その為に、剪定作業がない期間は外構屋さんへ修行にいき、新たな業種を学びました
今では、庭以外のこともお客様と話すことができるようになり役にたっています
私のデメリット
やはり広く浅い経験と知識です
好きなことはとことん覚える性格なので、剪定や庭づくり(外構)には自信があります
ですが、毎日外構工事に携わっている方より、作業のスピードが遅かったり
庭に関して言えば、植物の名前を聞かれ答えられないなど、恥ずかしながら勉強不足の点も多くあります
(未だに忘れられない、カポックという木
お客様から聞かれ、調べ上げた記憶がよみがえる)
多能工化していく、自分の技術と知識を磨き続けていきたいと思います
現在勉強中なこと
現在は、庭を壊す作業が多くなり思い出の庭木を残したいという思いから、つぎ木、さし木、とり木を学び研究をしています
理由は、庭木を小さな盆栽にするためです
この活動を始め五年が経過しました
お客様の声を聞き、多様なニーズに応えていきたいです
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