「松の元気がなくなった」

大切にしている松が弱ると、慌ててしまいますよね

自分の元気もなくなってしまうような…

 

今回は、「松が枯れそうだ」と依頼のあったお客様の松を例に、私の考え方、対処方法を説明してみたいと思います

 

ページリスト

・私の考え方

・対処方法

・松の具体例

 

私の考え方

 

松が弱る原因は何でしょうか?

 

虫であったり、菌であったり、栄養や水不足であったりと様々あると思います

 

虫の場合は、殺虫剤の散布を行えば解決できます

菌の場合は、症状の回復が長引く場合がありますが、殺菌剤を散布すれば解決できます

栄養不足であれば、肥料で解決できます…

 

と簡単に説明してみましたが

何が原因なのかわからないので、苦労しているという方も多いのではないでしょうか?

さまざま症状が重なり合い、判断が難しい場合があります

 

そこで原因不明の場合、私の診断といたしましては

「風邪を引いている」

と判断しています

 

(えっ!?)

 

という声が聞こえてきそうですね

 

説明してみますと

 

人間も病院に行くと、よくお医者さんから

「喉からくる風邪です」

と判断されますよね

 

まさにそれです!

 

もはや、原因はわからないが喉や鼻、季節の変わり目からくる風邪だと判断しましょう

 

そして、対処方法も人間と同じなのです

 

 

対処方法

 

まずは、木の病名を風邪だと判断する前に、一つ検査をしてみましょう

それは、枝を切り松ヤニが出るかどうかの確認です

全くでない場合は、松くい虫の可能性が高いです

松くい虫の対処方法は確立されておらず、高確率で枯れてしまいます

 

反対に松ヤニが少しでも出る場合は

「風邪」の診断をしましょう

風邪と判断した場合、つぎは薬を出さなくてはいけません

 

人間の場合

 

喉からくる風邪なのか

鼻からくる風邪なのか

それにより薬を決めます

よくわからない場合や、万が一に備えて抗生物質もよく処方されますよね

 

そして、お医者さんの決まり文句は

「元気になるものを食べて、しっかりと休みましょう」

ですよね

 

松(木)の場合

 

虫による風邪なのか

菌による風邪なのか

それにより薬剤を決めます

よくわからない場合は、2週間ほど時期をずらして両方の薬剤を使ってみましょう

 

そして決まり文句は

「元気になる活力剤や肥料をまいて、来年の剪定は休ませましょう」

です

 

私は、人間や木も考え方は同じだと思っています

 

それでは、松の具体例を挙げて説明していきますね

 

 

松の具体例

 

こちらの松は10月から11月頃にかけて、元気がなくたっていったそうです

弱った理由としては

強く剪定してしまったことが大きいと判断しました

 

また、弱ってしまったことにより、葉の状態も悪く、葉ふるい病も発症しているようです

浮き根にも根が傷む原因があると感じました

総合的に判断した私の見解は

「風邪です」

(言いたいだけです)

 

弱ってしまった原因が分かれば

次に、どのように回復させるのかが重要になってきます

 

今回は、キノンドーによる殺菌と、HB101による活力剤の使用、ヒューメイトによる即効性の液肥散布、グリーンパイルによる肥料の打ち込み,くん炭とボラ土、HB101による土壌改良を行いました

 

その理由といたしまして

葉ふるい病をおさえるためのキノンドー使用

根を元気にするための土壌改良(菌根菌を増やし根の活性化をはかる、浮き根の保護が目的)

樹勢を回復させるための肥料

となります

キノンドー

私は、松が葉ふるい病になると必ずキノンドーを散布します

理由としては、師匠がよく使っていたことと、散布後に黄変の進行が止まるからです

 

HB101(活力剤)

松がすごく弱っているときは根に元気がないため、固形肥料を与えても栄養を吸収することができません

そこで、根を元気にするために活力剤を使います

活力剤で根を元気にし、肥料の栄養をより多く吸収させることが目的です

即効性の活力剤はこちらです

緩効性の活力剤はこちらです

 

肥料について

早い効果を得たい場合は、液体肥料がいいです

その中でも、私がオススメするのはヒューメイトです

サツキに散布をすると、花がものすごく咲きますよ

 

松などで有名な肥料はグリーンパイルですよね

1年間肥料が持ちます

また葉色もよくなり、打つだけなので施工も簡単です

 

 

土壌改良

松は水はけの良い土壌を好むため、水はけがよく硬く崩れにくいボラ土(乾燥しているものをひゅうが土と呼ぶ)と

 

松の根に存在する微生物(菌)を増やすためにくん炭を

 

根の活力剤として固形のHB101を使用します

 

まずは、根の周りを掘り上記の改良材をまぜます

土手を作り液体肥料を与えました

 

以上が今回松に施した内容になります

この弱った松が、どのようになったのか次回報告させていただきますね

 

報告のブログが完成しましたので、合わせて参考にしてみてください

松の元気がなくなった時の対処方法後編

まとめ

 

風邪を引いた松を元気にしてみましょう!

 

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